ゲルマニウムダイオード

ゲルマニウムダイオードはゲルマニウムを半導体に使ったダイオードです。ゲルマニウムダイオードは接合型ダイオードや接合型トランジスタが発明されたほぼ 同じ時期にアメリカのベル電話研究所で1948年に発明されました。当初は半導体といえばゲルマニウムと言うくらい有名になりましたが最近はショットキーバリア ダイオードの量産化によって市場から消えつつあります。

ゲルマニウムダイオードの特徴

順方向電圧降下が低い

順方向電圧降下がシリコンダイオードのそれに比べて低く、0.2V程度です。この特徴は小信号を扱うには都合がよく検波回路などにはよくつかわれました。 ゲルマラジオはこの特徴をいかしたものです。

寄生容量が極めて小さい

寄生容量とは半導体が有する静電容量のことで、半導体に直列に又は並列にコンデンサを接続したような感じになります。寄生容量が小さいことは、静電容量に影響を受ける 高周波回路に適していると言えます。

高温に弱い

点接触型の構造のため、熱にに弱くハンダ付けによる実装に手間がかかり、また回路内の温度上昇により熱暴走しやすい。

大電流のものが作りにくい

シリコンダイオードのようにアンペア単位の電流を流せるものが作りにくい。

主原料のゲルマニウムは希少金属

ゲルマニウムダイオードのゲルマニウムを希少金属である為、高価であることから安価に量産化が難しい。

ゲルマニウムダイオードの順方向電圧降下が低いことと、寄生容量が小さいことは回路設計者にとって大変魅力のあることですが、欠点のほうが長所 をうわまわってしまいゲルマニウムダイオードはショットキーダイオードの量産化によってその座を奪われてしまいました。現在はメーカーではほとんど 生産していません。データーシートも手に入りません。

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